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【藤花会】卒業生によるパネルディスカッション『ソーシャルワーカーが語る現場の実態と取り組みについて』を開催!
2023年3月19日、藤仁館学園グループ同窓会組織“藤花会”主催、2022年度Think The Careerにおいて、同窓会員の10年先・20年先のキャリアを考えることを目的として、卒業生3名及び赤松院長によるパネルディスカッション『ソーシャルワーカーが語る現場の実態と取り組みについて』を開催しました。パネルディスカッションでは、ソーシャルワーカーとして活躍中の卒業生3名が、業務で抱える課題について、精神科医である本校非常勤講師の赤松先生を交え、ディスカッションを行いました。パネルディスカッションのポイントについて、以下ご紹介します。
■パネリストのご紹介
- 押澤 利彦 氏(精神保健福祉士短期養成課程 2018年修了、社会福祉法人中信社会福祉協会 障害者施設 梓荘 生活支援員)
- 神戸 るみ 氏(社会福祉士一般養成課程 2017年修了、NPO法人Annakaひだまりマルシェ代表理事・社会福祉士事務所Systems Thinking代表)
- 谷川 夏美 氏(社会福祉士受験対策講座 2017年修了、就労移行支援事業所 生活支援員)
- 赤松 智孝 氏(精神科医、本校非常勤講師)
■パネルディスカッションにおけるご発言ポイント
押澤様、どのようなお悩みを業務で抱えておられますか?(司会)
利用者の身になれない、共感力のないワーカーの存在に悩んでいます。実態にそぐわない配置基準の問題、人手不足による厳しいスケジュールが主因と考えていますが、何かいい対応策はありませんか?(押澤氏)
相手の身になることを、まずは自らが現場でやってみることが大事です。ソーシャルワーカーが利用者との信頼関係が希薄で支援実践に時間を要し、効率が悪くなり、結果、業務に追われ、利用者の身になる余裕がなくなっているのかもしれません。私は、病院では、「笑顔でかかわる」「常に気にかける」「一言かける」「手を振る」など、日々の生活の中で、利用者とのやりとりを行っています。利用者との信頼関係が醸成されると、スムーズに支援実践を行うことができ、時間的余裕が生まれ、相手の身になることが期待できます(赤松先生)
神戸氏は、社会福祉士事務所Systems Thinkingを開業され、企業向けファウンデーション・サービスを提供されています。医療福祉施設の人材育成の実態はいかがですか?(司会)
医療福祉分野での人材育成は、通常業務の忙しさや人材不足などの状況と相まって困難な認識です。相手の身になるには、自分の癖を知る、どうありたいのか理想像を知るなど、自分自身をしっかりと理解する必要があります。私はコラージュ療法を活用した研修を展開しています(神戸氏)
最後に、谷川様、どのようなお悩みを業務で抱えておられますか?(司会)
就労移行支援事業所で、精神疾患の就業支援を行っています。企業との採用試験において、自らの立場を素直に表現することで、内定を獲得できないケースが生じています。何かいい対応策はありませんか?(谷川氏)
失敗することは決して悪い事ではありません。失敗から学び、次につなげる支援実践が必要だと感じています(赤松先生)

パネルディスカッションの様子
以上です。
次回は、2022年度Think The Careerでの赤松先生の基調講演『病気や障がいを抱えた人の身になるために必要なこと』について、ご紹介します。